今年の3月に中国雲南省の麗江を訪れた。ここは世界文化遺産であり、中国でも有数の観光地である。
四合院の住居をリノベーションしたホテルに宿泊した。隣接した店舗に挟まれた入り口は狭く、地図アプリで探してもなかなか見つからなかった。入り口を入ると、ホテルのフロントがあり、低いカウンターの周りでオーナーと友人らしき2人がお茶を飲んでいる。手続きを待つ間、オーナーが入れてくれたお茶を飲みながら中国語で話をした。聞くと、皆さん訪日経験があるようで、オーナーは日本の大学としては早稲田がたいそうお気に入りである。
さて、翌日は麗江の観光である。写真はホテルの屋上からの景観である。どこまでも続く瓦屋根が美しい。もっと晴れていれば、遠くに海抜5596mの玉龍雪山が望めるはずである。
フロントは入口から部屋に向かう途中にあり、出入りするたびにオーナーと顔を合わせることになる。観光から帰ってくると、お茶を飲んでいかないかと勧められた。プアール茶の熟茶と生茶の2種類を入れてくれた。話をしながら、お茶を湯のみに何回も注いでくれる。一煎目、二煎目、・・・と味の変化を楽しむのが、中国式である。中国人はたいていコーヒーよりもお茶が好きだそうである。色々とお茶の話をしてくれたが、話が込み入ってくるとさっぱり聞き取れない。雲南省の名物である鲜花饼もごちそうになった。しばらくすると、白人の女性がフロントを通りかかり、オーナーにつかまって一緒にお茶をすることになった。スイスでフランス語圏の人であった。中国のお茶も好きだが、日本のお茶の方が好きらしい。彼女は翌日の観光についてオーナーと英語で相談していた。私は手持ち無沙汰になってきたので、席を外した。
中国茶はこれまであまり興味を感じなかったが、この時の経験が後になってじわじわとよみがえってきた。お茶を何杯も重ねながら、ゆったりと時間を過ごす中国茶の世界。お茶を飲みながら、親しい人とゆっくりと話をする場があったらなと思っている。
By Dagui
最終更新日:2025年07月14日