張家界市武陵源ー天子山に登る


天子山は武陵源の東北部にある山塊だ。武陵源の東門から入場し、バスに約15分乗ると、十里画廊という景勝地の入り口に着く。両側にそびえ立つ岩峰群の間を歩くこと約30分で景勝地の中心に着く。ここで、谷が袋小路になっている。入り口からここまでミニトレインが走っており、ほとんどの観光客はここで引き返す。



天子山の登山口はあまり目立たないところにあった。岩峰の麓にある登山道を入ると、すぐに急勾配の階段が始まった。いくつもの階段を連続して上がり、ぐんぐんと高度が上昇する。下から見上げていた岩峰が自分と同じくらいの高さになっていく。時おり山から降りてくると出会った。あわせて10人程。登る人と出会うことはなかった。途中に食べ物などを売る店がいくつかあったが、商売は成り立っているのだろうか。登山口から30分程で岩峰の頂上付近まで到達し、その後はアップダウンを繰り返した。ここは天子山の尾根になっているようだ。



さらに歩くこと10分程で、別の登山口である「三所路口」からの道との合流地点に到達した。もうすぐ頂上かと思ったがさらに登りの階段は続いた。途中でベンチに座っていた青年が声をかけてくれたので、私も少し休憩した。聞くと長沙の人でガイドをしているという。団体から離れてちょっと気分転換というところか。青年と別れを告げて再び歩き出した。



ようやく頂上に到着。合流地点から30分以上経過していた。



頂上からの眺め。手前に見える岩峰群の向こう側が登山口の十里画廊と思われる。
さて、天子山を徒歩で降りようと思っていたが、まだ昼前である。張家界では、黄石寨を除いて他の主な台地は車道で結ばれ、マイクロバスが運行されており、短時間で行き来することができる。そこで、予定を変更して、とりあえず楊家界という別の台地に行くことにした。
楊家界は、ロープウエイが運行されているが、頂上に見どころが少なく、現在は主に天子山と袁家界の中継地点として利用されているようだ。烏龍寨という景勝地が頂上から少し下った所に有り、さらに山を下る途中にもいくつか景勝地があるようだ。そこで、これらの景勝地を巡りながら徒歩で下山しようと考えた。
楊家界を100m程下った所に烏龍寨への分岐点があり、ベンチやトイレ、登山の案内所も併設されている。なお、こうした案内所は主に地域の共産党組織によって運営されているようだ。



さて、烏龍寨である。これは楊家界から少し離れたところにある岩峰のことのようだ。さっきの分岐点から少し登った所に、頂上に行くルートの入口がある。ここからは楊家界ロープウエイがよく見える。岩峰群の間に開けた谷間を運行しており、ロープウエイからの景色はさぞかし見事だろう。烏龍寨頂上へのルートには岩の間にできたすき間を通り抜ける個所があり、ちょっとした岩登りの感覚が楽しめる。頂上からの眺望も抜群だった。
分岐点に戻り、下山路をたどった。30分程歩いたところで、思っていたルートと違うことに気がついた。ロープウエイの下の谷沿いをまっすぐ下る最短のルートだ。今さら戻る気はしないのでそのまま進んだ。登山口に近いルートの合流地点で、もう一つのルートが現在閉鎖中であることが分かった。予定のルートを進んでいたら、面倒なことになるところだった。

by Dagui

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toyochu

最終更新日:2025年11月06日